BTCトレジャリー企業セムラー・サイエンティフィック、まだ3倍のアップサイド：ベンチマーク社 | CoinDesk JAPAN（コインデスク・ジャパン）

• ベンチマーク（Benchmark）社のマーク・パーマー（Mark Palmer）氏は、8月4日の夜に発表されたセムラー・サイエンティフィック（Semler Scientific）の第2四半期決算を受け、「買い」の格付けを据え置き、目標株価を101ドルとした。
• パーマー氏は、セムラーの株価はわずか35ドルであり、同社のビットコイン保有高とほぼ同等の価値で取引されていることから、依然として割安であると述べた。

セムラー・サイエンティフィック株は、保有するビットコイン（BTC）の市場価値をわずかに上回る水準で取引されており、市場純資産価値（mNAV）は1.04である。これは、証券会社のベンチマーク社が「評価額の大きな乖離」と呼ぶものを浮き彫りにしている。

ベンチマーク社アナリストのマーク・パーマー氏は、8月4日のセムラーの第2四半期決算報告後、「市場は、セムラーが『賢いレバレッジ』を利用してビットコイン保有高を増やす余地があることを、ほとんど評価していない」と論じた。

「買い」の格付けと、現在の株価35ドルのほぼ3倍にあたる101ドルの目標株価を再表明したパーマー氏は、株価には織り込まれていない「大きなアップサイド・オプショナリティ」が存在すると述べた。

パーマー氏によると、他のビットコイントレジャリー企業が積極的な株式発行に依存する一方、セムラーは「スローマネー」アプローチを採用している。

新たにビットコイン戦略ディレクターに就任したジョー・バーネット（Joe Burnett）氏は、営業キャッシュフロー、低コストの転換社債、および選択的なATM（アット・ザ・マーケット）株式発行を組み合わせることで、ビットコイン保有高を拡大する計画を提示した。これらはすべて、株主価値の維持と希薄化の回避を目的としたものである。

報告書によると、セムラーは2030年満期の4.25%転換社債を1億ドル保有しており、経営陣によると、株式のアップサイドを増幅させるために、ビットコインを裏付けとした長期債を発行するかなりの余地がある。

7月31日現在、セムラーは5021BTCを保有しており、取得原価は4億7580万ドル（約700億円、1ドル＝148円換算）、市場価値は5億8620万ドルであった。これは、1億1040万ドルの未実現利益と、年初来で31.3%のビットコイン利回りを示している。

経営陣は、2025年末までに1万BTC、そして長期的には2026年末までに4万2000BTC、2027年末までに10万5000BTCという目標達成に自信を持っている。

ベンチマーク社による101ドルの目標株価は、今後セムラーが保有するビットコインの予想価値と、新たなCardioVanta部門を含むヘルスケア事業を統合した、サム・オブ・ザ・パーツ分析に基づいている。

セムラー株は、その戦略的な柔軟性に対するプレミアムをほとんど反映しておらず、ビットコインの純資産価値（NAV）付近で取引されている。この乖離は、セムラーが資本戦略を実行するにつれて縮小すると、ベンチマーク社は考えている。

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